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 ひょうご労働安全衛生センタートピックス 2016-01-18 石綿肺がん労災訴訟 大阪高裁で逆転認定
アスベスト・メンタルヘルス・長時間労働・労災・職業病

 


 アスベストが原因で肺がんを発症したとして労災申請を行ったが、労働基準監督署が労災と認めなかったため、労災不支給処分の取り消しを求め争っていた訴訟の判決が、1月28日(木)午後1時10分に大阪高裁で言い渡されました。
 石井寛明裁判長は、請求を棄却した一審・神戸地裁判決を取り消し、労災と認める判断を行いました。

 川崎重工神戸工場において24年間に渡り造船作業に従事してきた丸本佐開さん(66歳)は、2003年3月に肺がんで亡くなられました。ご遺族は、生前に本人さんから聞いた作業状況から、死亡の原因は石綿ではないかと考え、2005年11月に神戸東労働基準監督署に遺族補償年金の支給を請求しました。しかし神戸東署は、石綿肺がんの医学的認定要件とされる胸膜プラークが、画像上で認められないため、労災ではないと判断したのでした。

 そのため2008年10月、ご遺族は神戸東署の不支給処分の取り消しを求め神戸地裁へ提訴しました。しかし、2013年11月に原告敗訴の判断が出され、この間約2年に渡り大阪高裁において審理が行われてきました。
 控訴審においては、丸本さんの同僚に石綿被害が多数発生していることを証明するため、川崎重工神戸工場における全ての石綿労災認定事例と石綿健康管理手帳交付者の就労期間や業務内容などを国側に開示させました。その結果、同工場においては、実に61名が石綿関連疾患で労災認定を受け、胸膜プラークを有する石綿健康管理手帳の所持者は270名以上いることが判明しました。その中には、丸本さんと同じ仕事を行い労災認定された事例や、丸本さんと同じ作業を行っていた従業員の中に胸膜プラークがある者が沢山居ることを明らかにしました。さらに、同僚の陳述書を提出し、肺がんを引き起こす程の大量の石綿ばく露があったことを立証してきました。

 判決では、丸本さんと同時期に神戸工場で就労していた他の従業員に石綿に起因する疾病が多発していることを認めたうえで、「石綿ばく露は、肺内に胸膜プラークを形成するに十分な程度に至っていたと認められる。」「プラークの存在が認められるとの意見を述べる医師が複数おり、プラークが存在する相当程度の可能性がある。」として、「認定基準を満たす場合に準ずると評価できる」との判断を示しました。石綿肺がんの医学的要件だけでなく、労働実態を考慮した判決です。

 労災申請から10年、裁判提訴から7年。長い期間を要して勝ち取った今回の判決は、大変貴重な内容であり、多くの石綿被害者の救済拡大に必ずつながると確信しています。



 

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