阪神・淡路大震災から丸19年を迎えた街並みは、まるで震災などなかったように生まれ変わりました。
しかし、その陰で震災の負の遺産ともいえるアスベストによる健康破壊が着々と時を進めています。
本書は、震災の復旧・復興作業にかかわり、姫路労働基準監督署から労災認定され、
2008年3月に「初めての震災アスベスト被害」と報じられて以降の状況を丹念に取材。
「震災被害は終わっていない。むしろ、震災アスベストによる被害はこれから表れる可能性がある」と警鐘を鳴らしています。
阪神・淡路の被災地にアスベストの危険性を伝えるとともに、もう一つの狙いは、
東日本大震災の被災地への警告です。阪神・淡路では復旧・復興を急ぐあまり、
労働者、住民、そして全国から支援に駆けつけたボランティアたちに対して
十分なアスベスト対策を講じることが出来ませんでした。
その苦い教訓を東日本に伝えようとしています。
本書は震災アスベスト問題を知る必読の書であり、来る巨大地震への備えの必要性を痛感させられます。
著者:中部 剛(神戸新聞記者)/ 加藤正文(神戸新聞記者)
定価:1600円 + 税
A6版 160頁
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