阪神淡路大震災から23年が経過しました。当時、倒壊建物の解体・撤去作業が急ピッチで進められ、被災地は凄まじい粉じんに覆われました。震災時の記憶が薄れていく中で、解体・撤去作業に従事した労働者が中皮腫を発症し、労災認定される事例が次々と明らかになっています。
4月27日の朝刊で、震災直後の約1ヶ月間、被災地において巡回や救護に当たった警察官が、アスベスト特有のガン・中皮腫を発症し公務災害として認定されたことが報じられました。
毎年、地方公務員災害補償基金は公務災害の発生状況を公表していますが、警察官として職務に従事された方が中皮腫を発症し公務災害として認められた事例については、これまで公表されていません。
私たちの調査では、震災後に倒壊した建物の解体作業等に従事した4人の方が中皮腫を発症し労働災害と認定されています。また、明石市職員が震災ガレキ等の収取作業に従事し、中皮腫を発症し死亡した事例については、遺族が公務災害の認定を求め神戸地裁に提訴し争われています。
阪神大震災からの復旧にあたっては、ずさんな解体作業が行われたことは事実であり、直接解体作業等に携らなくとも、多くの住民・市民がアスベスト粉じん曝露していることは間違いありません。被災地の住民や、被災地で働き復旧・復興に携った労働者やボランティアの健康不安はますます募ります。
そこで緊急ですが、下記の日程で「震災アスベスト健康被害ホットライン」を開設します。どんなことでも構いませんので、一度お電話ください。
日 時: 4月29日(日)
受付時間は、午前10時より午後6時まで
受 付: 078―382―2118
(※相談は無料・秘密厳守)
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