阪神淡路大震災から15年。1月16日、神戸市勤労会館大ホールにおいて、「震災とアスベストを考えるシンポジウム」が開催されました。ひょうご安全センターが呼びかけた実行委員会が主催し、アスベストセンターと石綿対策全国連絡会議が協賛、兵庫県と神戸市が後援したもので、300人を超える参加がありました。
第1部は、国連ハビタット親善大使のマリ・クリスティーヌさんと国立環境研究所の寺園淳さんによる2本の基調講演です。
第2部は、阪神大震災におけるアスベスト飛散の実情と今後の課題をテーマにパネルディスカッションが行われました。パネラーとして、中地重晴さん(環境監視研究所)、小坂浩さん(元兵庫県立公害研究所)、名取雄司さん(中皮腫・じん肺・アスベストセンター)が登壇し、それぞれの専門的立場から提言を受けました。
阪神淡路大震災をきっかけに「減災」という考え方が広がりました。大災害において、被害をゼロにすることはできないが、できるだけ被害を少なくすることはできるという考えです。大震災とアスベスト飛散問題は、まさしく「減災」が可能な課題であることが、シンポジウムを通じて共通認識となったと考えます。
アスベスト問題は終わっていません。ノンアスベスト社会の実現に向け、そして「地震・石綿・マスク支援プロジェクト」の展開に向け、今後も取り組みを強めていきたいと思っています。ご協力いただいた皆さん、ありがとうございました。
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