6月15日、厚生労働省は2011年度の「脳・心臓疾患及び精神障害等に係る労災補償状況」を発表しました。
心の病気に関しては、請求件数が1,272件(前年比91件増)で、労災認定は325件(前年比17件増)で、
認定率は30.3%となっています。「過労死」に関しては、請求件数が898件(前年度比96件増)で、
労災認定は310件(前年度比25件)で、認定率は43.2%となっています。
兵庫県の、心の病気に関する請求件数は62件で、労災認定は19件で、認定率は30.6%となっています。
一方、「過労死」の請求件数は42件で、労災認定は9件で、認定率は21.4%となっており、認定率は全国平均の半分という状況です。
東日本大震災関連では、「仕事中に津波にのみ込まれた」
「高所で作業中に地震が起きショックを受けた」などの直接原因で認定された方が18人にのぼり、
「仕事で被災地に応援に行き体調を壊した」など間接的な原因で認定された方も2名いたと発表されています。
日常的に相談を受けている立場からすると、請求件数はまだまだ少なく、労災認定者数も少ないというのが実感です。
心の病気に関する労災認定基準は、昨年末に改正されましたが、
実際の労基署段階での運用実態を注視しておく必要があります。
その意味で、来年度の認定率が大きく変化しているよう期待したいものです。
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