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新型コロナウイルスに関する兵庫県内の労災請求・認定状況が明らかになった。
10月31日の読売新聞によると、10月28日時点で、労災請求は46件で、労災認定は26件、残りの20件は調査中という。
業種別による認定件数は「医療業」が11件と最も多く、請求では「社会保険・社会福祉・介護事業」が13件と多かった。
◇兵庫労働局が資料を公表
私たちは、8月の労働局交渉の際に、県内の請求件数と認定件数の公表を求めたが、「本省の指示による明らかにすることはできない」という回答であった。そこで、先の報道を受け、改めて労働局に公表を求めたところ、本省の公表方針が変更になったことがわかり、文章により一覧表が提供された。全国の地方局では初めての公表である。
公表された資料(別紙)は、令和2年11月16日現在のものである。兵庫県内における新型コロナウイルス感染症に関する労災請求件数は51件、決定件数は32件、うち支給決定件数は32件となっており、不支給事例は出ていない。
業種別で労災認定が多いのは、「医療業」13件、「社会保険・社会福祉・介護事業」(医療従事者等以外)8件、「社会保険・社会福祉・介護事業」(医療従事者等)4件の順となっている。「運輸業、郵便業」でも2件が労災と認められている。
兵庫県内の感染者数は4,600人を超えており(11月21日時点)、申請件数51件は少ないのではないだろうか。
◇厚生労働省は積極的な事例公表を
厚生労働省は、新型コロナ労災についての労災請求、決定状況を随時公表しており、厚生労働省のホームページには最新の労災請求、決定件数が掲載されている。また、「新型コロナウイルス感染症に係る労災認定事例」を公表している。
しかし、紹介されている事例は13件である。全国の支給決定件数は900件を超えているのだから、全事例を紹介すべきだし、そのことによって新たな労災請求につながると考える。
全国労働安全衛生センター連絡会議のホームページでも最新情報が掲載されているのでぜひ見ていただきたい。