NPO法人 ひょうご労働安全衛生センター

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地震・石綿・マスク支援プロジェクト

震災アスベストに関する市民アンケート調査を開始

2014/08/20
1995117日早朝、震度7の激震が阪神間および淡路島を襲った。倒壊した建物よる圧死を主に6千人を超える死者を出し、負傷者の数は43,000人を超えた。阪神・淡路大震災から来年20年を迎える。当センターは、震災とアスベストをテーマに、神戸大学・立命館大学・神戸新聞社と共に研究会を設立し、記憶を記録し検証する活動を進めている。その一環として、アスベストに関する市民アンケート調査を開始した。

近年、阪神・淡路大震災の際に倒壊建築物やがれき処理に携わった労働者に、アスベストが原因とみられる健康被害が相次いでいます。わずか2ヵ月だけアルバイトとしてがれき処理に関わった宝塚市の男性や、がれき回収に携わった明石市の職員ら、少なくとも5人が中皮腫を発症しています。震災から20年を経たこれから被害が増える心配があります。

一昨年、立命館大学とともに、阪神・淡路大震災時に倒壊建物の解体・撤去工事やがれき処理に携わった労働者へのアンケート調査を行いました。作業中に「非常に粉じんがひどかった」「いつも埃っぽかった」との回答は大半を占め、吹付けアスベストを「触ったことが有る」「見たことが有る」との回答も多数を占めていました。そして、こうした作業環境の周辺に「住民が多かった」との回答が半数を占め、作業現場周辺への粉じんの配慮・対策に関する問いには大多数が「特になし」との回答でした。

そこで、阪神・淡路大震災から20年のこの機会に、阪神・淡路大震災の復旧期間におけるアスベストの飛散状況や健康影響に関する実態調査をまとめ、公表するため、震災当時、被災地で生活されていた方とボランティアとして被災地で活動された方を対象にアンケートを実施することにしました。市民アンケートは、神戸市内の須磨・長田・兵庫・中央・灘・東灘の各区内と芦屋市・西宮市の市民3万人を対象に調査を行います。ボランティアアンケートは、全国を対象にしています。

*今回のアンケート調査の結果は、2015年112日に開催する「震災とアスベスト問題を考えるシンポジウム」において報告します。