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第9回移住労働者と連携する全国フォーラム・神戸

2013/07/20
◆概要

9回移住労働者と連帯する全国フォーラム・神戸が615日(土)から16日(日)にかけて神戸市東灘区の甲南大学岡本キャンパスで開かれました。

このフォーラムは、移住労働者・移住外国人の権利を守り、その自立への活動を支え、多文化・多民族が共生する日本社会をつくることを目的に、各地域・各領域で活動している諸団体・個人が集まり情報を共有し、いろいろな問題を一緒に考えて「多民族・多文化共生社会」の実現に向けて行われます。二年に一度開かれて今年で9回目です。色々な地域で持ち回りで開催されており、一昨年は名古屋で開かれ今年は神戸で開かれることになりました。実行委員会が組織され、ひょうご労働安全衛生センターも実行委員会に入って準備をしていました。


◆私たちがつくる多民族・多文化社会

1日目は全体集会から始まりました。初めに開会あいさつでロニー・アレキサンダーさん(共同代表)から「弱い立場の人を見捨てるような政策や社会状況を許してはいけない。移住労働者とともに闘っていこう」と発言されました。さらには基調報告で2009年リーマンショック以降、職を失い不安定な雇用にさらされた移住労働者の現状から多文化共生社会の実現に向けて受け入れ側の日本社会が変わることを求められていると報告されました。

シンポジウム①「私たちがつくる多民族・多文化社会」では初めに佐藤信行(外国人被災者支援センター長)から3.11以降の宮城県石巻での実態調査から、移住女性、在日高齢者の困難な生活状況が報告され、3.11の苦難を風化せてはならないと発言が有りました。次に金成元(キムソンウォン)(在日韓国キリスト教会館)さんから改正入管法は在日外国人の管理体制の確立である。外国人登録から住民基本台帳への移行は管理強化の副産物であるとの報告がありました。

また、韓国から来られたソクウォンジュンさんから韓国での出入国管理について李明博政権下では、多文化という名前によってその実態は血統主義的な性格と韓国文化の一方的な学習要求という偏ったものになっていると報告されました。


◆14の分科会で交流

その後、14の分科会に分かれ移住労働者の様々な問題について話し合いが交わされました(1-移住女性の人権とその保障、2-技能実習生、3-外国人労働者の人権、4-医療保障の現状の取組み、5-外国にルーツを持つ子どもの学ぶ権利、6-改正入管法、その後、7-困窮する難民申請者・長期仮放免問題、8-反貧困-外国人の生存権、9-地域に生きる外国人、10-災害と外国人、11-日系の子どもたちは今-国籍と来日問題、12-医療通訳/コミュニティ通訳、13-多文化ソ-シャルワーク、14-排他主義の広がりにどう対処するか)

分科会終了後、学生食堂に移動して交流会です。挨拶もそこそこに乾杯とともにテーブルの上の料理に一斉に襲い掛かり、あっという間に用意されていた料理はなくなってしまいました。少し落ち着いたあと、メキシコの方が歌を歌って会場を盛り上げ、各地から参加された方との交流が始まりました。又でアルゼンチン出身の桜井さんがマジックをし、みんなの注目を浴びていました。最後に北海道から九州まで各地の参加者が前に出てメッセージを言い、北九州からの参加者が2年後のフォーラムを関門で開催すると宣言しました。


◆これが言いたい!日本での暮らし

翌日は朝9時半から、シンポジュウム②「これが言いたい!日本での暮らし」と題して、様々な国の方からの発言が有りました。単純に移住労働者と言いますが、様々な理由で日本に住まわれて、日本で仕事をしている人たちがいると言う事がわかりました。また、会場からの発言で、「私たちは話したり、聞いたりはある程度できるが、読んだり書いたりはほとんど人が出来ない。それなのにこのプログラムには日本語しか書いてない。せめてスケジュールの部分だけでも多言語にできなかったのか」と発言が有りました。こんなに移住労働者の事を考えているフォーラムでこのような事が出来てなく、ましてや一般の日本社会では本当に不自由な暮らしなのだと思いました。

最後に神戸アピールと前日の分科会で発議された「非正規滞在者の子どもの就労機会の確保の徹底を求める特別決議」「ヘイトスピーチの廃絶を求めるアピール」が採択されて二日間の日程が終了しました。



 

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