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労災職業病・安全衛生の取り組み
震災とアスベストを考えるパネル展に1,600人
2012/04/17
◆2012倫理創成フォーラム
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月
3
日、神戸大学にて、神戸大学人文学研究科倫理創成プロジェクトと京都精華大学マンガ研究科の主催による、地震災害とアスベスト問題についてのフォーラムが行われました。学生をはじめ、解体業者や石綿診断士協会の方やアスベスト患者と家族の会の会員、一般の方たちを合わせ
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名以上の参加がありました。
アスベストセンターの永倉さんと東京安全センターの飯田さん、外山さんから東日本大震災での現地報告や瓦礫撤去時のアスベスト飛散の危険性などについて報告がありました。解体現場で対策なく除去されたガレキは、仮置場で程度の差がありますが混合して置かれている状況だそうです。大量のアスベスト含有建材を含むガレキ処理は数年続く中で、解体、運搬、処理の各段階での改善が必要であると報告がありました。
被災地の現地では、止むに止まれぬ気持ちで母親を探して歩いておられる方、マスクもせずに呆然と自宅解体を見守っておられる方のお話がありました。アスベストによる
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次被害から健康を守るための環境教育が大切だと痛感しました。石巻市日和山ではマッピング調査が行われ延べ
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人の方が協力され、スレート材を見つける参加型リスク調査での報告もありました。ガレキ仮置き場で石綿含有の生形板をトラックから降ろす作業の直近での環境空気中は、高い石綿繊維濃度が測定されましたが、作業者は他のガレキと同様の取扱いで、適切な呼吸用保護具を使用していなかったとの事です。アスベスト含有建材の解体時には破砕しない工夫が必要だと提案されました。
また、神戸市環境保全指導課で働かれていた
K
さんからは、仙台市震災廃棄物の処理について報告がありました。津波によるガレキは、海水に浸かっていて分別が困難になっている。特に、今回の震災では車や家電の廃棄は、
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年前の阪神淡路大震災の時には制定されていなかったリサイクル法に基づいた処理が必要になっておりスムーズに処理が進まないと話されました。質疑応答では、会場からは、将来、ボランティアの方がアスベスト被害者になった時には、証拠が集まりにくいことが考えられるので追跡調査や情報を伝える必要性があると発言がありました。
他には、神戸大学人文学研究科と京都精華大学マンガ学部および研究科の院生・学部卒業生によるアスベスト被害に関するマンガ制作が
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年以上に亘り、進められており、
2012
年
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月に完成予定です。そのマンガのパイロット版の報告がありました。どの章も充実した内容で完成が楽しみです。
最後にアスベスト患者と家族の会員の
M
さんが作曲された
kibounohikari
を演奏され、参加者に勇気を与えてくれました。被災地の内外で温度差がないようにこれからも関心を持って行きたいと思います。
◆震災とアスベストを考えるパネル展
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月
8
日から
13
日まで、神戸デュオギャラリーにおいて、「震災とアスベストを考えるパネル展」をセンター主催で行いました。アスベストの危険性を知らせるパネルや、宮城県ユニセフから借り出した被災地パネル、興研(株)・(株)重松製作所・スリーエムヘルスケア(株)の各社から提供して頂いたマスクを展示しました。また、神戸大学と京都精華大学で進められている「アスベスト・マンガプロジェクト」についてもパイロット版のパネルを展示しました。
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日と
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日には、子どもたちに大人気のはばタンも応援に駆けつけ、
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日間で
1,600
人を上回る入場者がありました。希望をされた方に防じんマスク装着方法の説明とフィッティングテストを行ったところ、「インターネットでフィッティングテスターのことは知っていたので、一度体験をしてみたかった」と話され、関心の高さに驚きました。
また、兵庫区にお住まいの方は、「
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年前の震災で、自宅が全壊して母が亡くなりました。今回の地震もとても他人事と思えない。どうぞ、マスク購入に充てて下さい」と涙ぐみながら募金箱に手を差し伸べてくださいました。また、熱心にご覧になられていた方に声を掛けると、お父様を石綿疾患で亡くされたとのことで、この方も「他人事ではないです」と話されました。気仙沼市から、1歳の子どもを連れて尼崎のご実家に避難されておりご主人と離れ離れの生活の方は、「早く気仙沼に帰りたいけれども市内では
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月からは一般住宅の解体が予定されており
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歳の子どもにマスクをさせるわけにもいかず困っている。市内でも放射線のスポットの場所があり不安です。アスベストと放射線の両方を心配しています」と不安を抱えた胸の内を話されました。福島県いわき市の小学校の先生は放射線測定機
(
ガイガーカウンター
)
を鞄の中から取り出して見せて下さいました。防じんマスクの説明をさせて頂き、フィッティングテストも体験して頂いたところ、大きくうなずいて、サージカルマスクとの違いを納得されました。「いわき市民は今までと変わらない日常の生活を送っている。見えない恐怖のことを考えると怖い気持ちになります」と話されました。
その他の入場者の方からも、「自宅の倉庫に波型スレートを使っている。こんな近くに石綿があるのか。勉強になった」と何度も頷いていた方。「子ども用のマスクはどこで購入できるのか?」「防災グッズの中にマスクを入れて置きたいのだけれど耐久年数はどれくらいなのか?」「一枚あたりのマスクの使用時間はどれくらいなのか?」など多くの質問がありました。ベビーカーに子どもを乗せられた建設業にお勤めの方のご一家は、奥様がご主人に「仕事中はマスクをしている?」「してる」と頷いておられました。親子連れの方は、お母さんが小学生の子どもにパネルを指さしながらアスベスト被害の説明をされていました。全体として小さな子どもの親は特に関心が高いように感じました。
また、モンゴル、シンガポール、ドイツ、イギリス、インドの方々も訪れ、「英国では、国民に石綿の危険性を周知している。日本でどうなのか?」「マスクを備蓄したい。どこで購入できますか?」などの熱心な質問がありました。ドイツの方からは、日本の子どもたちのために頑張ってとエールを頂き、アスベスト被害問題は全世界の共通課題だと実感しました。昨年以上にいろんな方と交流を持てたパネル展でした。神戸でのアスベストの関心の高さに驚いています。
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3月3日、神戸大学にて、神戸大学人文学研究科倫理創成プロジェクトと京都精華大学マンガ研究科の主催による、地震災害とアスベスト問題についてのフォーラムが行われました。学生をはじめ、解体業者や石綿診断士協会の方やアスベスト患者と家族の会の会員、一般の方たちを合わせ50名以上の参加がありました。
アスベストセンターの永倉さんと東京安全センターの飯田さん、外山さんから東日本大震災での現地報告や瓦礫撤去時のアスベスト飛散の危険性などについて報告がありました。解体現場で対策なく除去されたガレキは、仮置場で程度の差がありますが混合して置かれている状況だそうです。大量のアスベスト含有建材を含むガレキ処理は数年続く中で、解体、運搬、処理の各段階での改善が必要であると報告がありました。
被災地の現地では、止むに止まれぬ気持ちで母親を探して歩いておられる方、マスクもせずに呆然と自宅解体を見守っておられる方のお話がありました。アスベストによる2次被害から健康を守るための環境教育が大切だと痛感しました。石巻市日和山ではマッピング調査が行われ延べ5人の方が協力され、スレート材を見つける参加型リスク調査での報告もありました。ガレキ仮置き場で石綿含有の生形板をトラックから降ろす作業の直近での環境空気中は、高い石綿繊維濃度が測定されましたが、作業者は他のガレキと同様の取扱いで、適切な呼吸用保護具を使用していなかったとの事です。アスベスト含有建材の解体時には破砕しない工夫が必要だと提案されました。
また、神戸市環境保全指導課で働かれていたKさんからは、仙台市震災廃棄物の処理について報告がありました。津波によるガレキは、海水に浸かっていて分別が困難になっている。特に、今回の震災では車や家電の廃棄は、17年前の阪神淡路大震災の時には制定されていなかったリサイクル法に基づいた処理が必要になっておりスムーズに処理が進まないと話されました。質疑応答では、会場からは、将来、ボランティアの方がアスベスト被害者になった時には、証拠が集まりにくいことが考えられるので追跡調査や情報を伝える必要性があると発言がありました。
他には、神戸大学人文学研究科と京都精華大学マンガ学部および研究科の院生・学部卒業生によるアスベスト被害に関するマンガ制作が1年以上に亘り、進められており、2012年6月に完成予定です。そのマンガのパイロット版の報告がありました。どの章も充実した内容で完成が楽しみです。
最後にアスベスト患者と家族の会員のMさんが作曲されたkibounohikariを演奏され、参加者に勇気を与えてくれました。被災地の内外で温度差がないようにこれからも関心を持って行きたいと思います。
◆震災とアスベストを考えるパネル展
3月8日から13日まで、神戸デュオギャラリーにおいて、「震災とアスベストを考えるパネル展」をセンター主催で行いました。アスベストの危険性を知らせるパネルや、宮城県ユニセフから借り出した被災地パネル、興研(株)・(株)重松製作所・スリーエムヘルスケア(株)の各社から提供して頂いたマスクを展示しました。また、神戸大学と京都精華大学で進められている「アスベスト・マンガプロジェクト」についてもパイロット版のパネルを展示しました。
10日と11日には、子どもたちに大人気のはばタンも応援に駆けつけ、6日間で1,600人を上回る入場者がありました。希望をされた方に防じんマスク装着方法の説明とフィッティングテストを行ったところ、「インターネットでフィッティングテスターのことは知っていたので、一度体験をしてみたかった」と話され、関心の高さに驚きました。
また、兵庫区にお住まいの方は、「17年前の震災で、自宅が全壊して母が亡くなりました。今回の地震もとても他人事と思えない。どうぞ、マスク購入に充てて下さい」と涙ぐみながら募金箱に手を差し伸べてくださいました。また、熱心にご覧になられていた方に声を掛けると、お父様を石綿疾患で亡くされたとのことで、この方も「他人事ではないです」と話されました。気仙沼市から、1歳の子どもを連れて尼崎のご実家に避難されておりご主人と離れ離れの生活の方は、「早く気仙沼に帰りたいけれども市内では5月からは一般住宅の解体が予定されており1歳の子どもにマスクをさせるわけにもいかず困っている。市内でも放射線のスポットの場所があり不安です。アスベストと放射線の両方を心配しています」と不安を抱えた胸の内を話されました。福島県いわき市の小学校の先生は放射線測定機(ガイガーカウンター)を鞄の中から取り出して見せて下さいました。防じんマスクの説明をさせて頂き、フィッティングテストも体験して頂いたところ、大きくうなずいて、サージカルマスクとの違いを納得されました。「いわき市民は今までと変わらない日常の生活を送っている。見えない恐怖のことを考えると怖い気持ちになります」と話されました。
その他の入場者の方からも、「自宅の倉庫に波型スレートを使っている。こんな近くに石綿があるのか。勉強になった」と何度も頷いていた方。「子ども用のマスクはどこで購入できるのか?」「防災グッズの中にマスクを入れて置きたいのだけれど耐久年数はどれくらいなのか?」「一枚あたりのマスクの使用時間はどれくらいなのか?」など多くの質問がありました。ベビーカーに子どもを乗せられた建設業にお勤めの方のご一家は、奥様がご主人に「仕事中はマスクをしている?」「してる」と頷いておられました。親子連れの方は、お母さんが小学生の子どもにパネルを指さしながらアスベスト被害の説明をされていました。全体として小さな子どもの親は特に関心が高いように感じました。
また、モンゴル、シンガポール、ドイツ、イギリス、インドの方々も訪れ、「英国では、国民に石綿の危険性を周知している。日本でどうなのか?」「マスクを備蓄したい。どこで購入できますか?」などの熱心な質問がありました。ドイツの方からは、日本の子どもたちのために頑張ってとエールを頂き、アスベスト被害問題は全世界の共通課題だと実感しました。昨年以上にいろんな方と交流を持てたパネル展でした。神戸でのアスベストの関心の高さに驚いています。