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公務災害
2019年度 地方公務員災害補償統計の概要
2021/04/23
◆2019年度認定状況
本年2月、地方公務員災害補償基金は、2019(令和元)年度の「常勤地方公務員災害補償統計の概要」を公表した。
公務災害として認定された件数は26,390件で、前年度に比べ、127件(0.5%)減少している。このうち死亡時案は44件で、前年度に比べ7件(18.9%)増加している。
通勤災害として認定した件数は2,970件で前年度に比べ45件(1.5%)減少している。このうち死亡事案に係るものは13件で、前年度に比べ6件(85.7%)増加している。
職員の区分別の主なものを見ると、「その他の職員」(いわゆる一般職)が11,302件(全体の38.5%)、「警察職員」5,925件(全体の20.2%)、「義務教育学校職員」5,656件(全体の19.3%)となっている。
※認定された件数は当該年度以前に請求されたものを含む。
◆公務上死亡災害状況
2019
年度の公務上死亡災害は44人で、性別では男性43人、女性1人であった。東日本大震災に起因する死亡者数を除けば、2010(平成22)年以降は30~40人前後で推移している。
職員区分別にみると、「その他の職員」の15人(34.1%)が最も多く、次いで「義務教育学校職員以外の教育職員」の9人(20.5%)、「義務教育学校職員」の6人(13.6%)などの順となっている。死亡原因を傷病区分別でみると、「疾病による死亡」の34人(77.3%)が最も多く、「公務上の負傷」は9人(20.5%)、「公務上の負傷または疾病によらないその他の死亡」は1人(2.3%)となっている。
負傷による死亡9人のうち、「自己の職務遂行中」の5人が最も多く、次いで「出退勤途上(公務上のもの)」の2人、「出張中または任務途上」「職務遂行に伴う怨恨」の各1人の順となっている。
疾病による死亡34人のうち、「精神疾患」の17人が最も多く、次いで「心疾患」の8人、「その他」の3人、「職業病」「脳疾患」「胸腹部臓器疾患」の各2人の順となっている。
なお、地方公務員災害補償基金ホームページには、公務上死亡災害の事案について取りまとめた18事例の概要が公表されている。
◆脳・心臓疾患の公務災害補償状況
脳・心臓疾患の請求件数は45件(うち死亡事案は9件)で、認定件数は25件(うち死亡事案は10件)であった。
脳・心臓疾患の認定件数を職種別にみると、「義務教育学校職員」9件、「義務教育学校職員以外の教育職員」6件、「警察職員」4件、「消防職員」「電気・ガス・水道事業職員」が各1件であった。年齢別では、「50~59歳」の11件が最も多く、次いで「30~39歳」6件、「40~49歳」5件、「20~29歳」2件などの順となっている。
超過勤務時間数別では、「100時間以上」14件と最も多く、次いで「80時間以上~100時間未満」5件、「20時間未満」3件、「60時間以上~80時間未満」2件、「20時間以上~40時間未満」1件となっている。
脳・心臓疾患に係る受理及び認定件数の推移をみると、受理件数に比べ、認定件数が少ないことがわかる。
◆精神疾患等の公務災害補償状況
精神疾患等の請求件数は153件(うち死亡事案は22件)で、認定件数は54件(うち死亡事案は17件)であった。
精神疾患等の認定件数を職種別にみると、「その他の職員」24件、「義務教育学校職員以外の教育職員」14件、「義務教育学校職員」8件となっている。
業務負荷の類型別でみると、「対人関係等の職場環境」17件、「仕事の量(勤務時間の長さ)」15件、「異常な出来事への遭遇」13件、「仕事の内容」4件などであった。年齢別では、「40~49歳」17件が最も多く、次いで「30~39歳」15件、「50~59歳」12件、「20~29歳」9件などとなっている。
精神疾患等に係る受理及び認定件数の推移をみると、2015(平成27)年度以降、受理請求件数は年々増加しているものの、認定件数は増加しておらず、認定率は低いままである。
◆石綿関連疾患の申請・認定状況
石綿関連疾患に係る公務災害の申請・認定状況では、2019年度の申請件数は17件(前年度14件)で認定件数は13件(前年度7件)であった。疾病別の請求件数は、中皮腫10件、肺がん6件、その他1件であった。
認定された13件のうち中皮腫7件、肺がん5件、その他1件であった。職種別では、「その他の職員」6件、「電気・ガス・水道事業職員」4件、「消防職員」3件であった。
地方公務員災害補償基金によると、これまでの全請求件数は252件であるが、認定件数は103件でしかない。
※地方公務員災害補償基金ホームページ
https://www.chikousai.go.jp/
※アイコンクリックでデータをご覧ください。
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本年2月、地方公務員災害補償基金は、2019(令和元)年度の「常勤地方公務員災害補償統計の概要」を公表した。
公務災害として認定された件数は26,390件で、前年度に比べ、127件(0.5%)減少している。このうち死亡時案は44件で、前年度に比べ7件(18.9%)増加している。
通勤災害として認定した件数は2,970件で前年度に比べ45件(1.5%)減少している。このうち死亡事案に係るものは13件で、前年度に比べ6件(85.7%)増加している。
職員の区分別の主なものを見ると、「その他の職員」(いわゆる一般職)が11,302件(全体の38.5%)、「警察職員」5,925件(全体の20.2%)、「義務教育学校職員」5,656件(全体の19.3%)となっている。
※認定された件数は当該年度以前に請求されたものを含む。
◆公務上死亡災害状況
2019年度の公務上死亡災害は44人で、性別では男性43人、女性1人であった。東日本大震災に起因する死亡者数を除けば、2010(平成22)年以降は30~40人前後で推移している。
職員区分別にみると、「その他の職員」の15人(34.1%)が最も多く、次いで「義務教育学校職員以外の教育職員」の9人(20.5%)、「義務教育学校職員」の6人(13.6%)などの順となっている。死亡原因を傷病区分別でみると、「疾病による死亡」の34人(77.3%)が最も多く、「公務上の負傷」は9人(20.5%)、「公務上の負傷または疾病によらないその他の死亡」は1人(2.3%)となっている。
負傷による死亡9人のうち、「自己の職務遂行中」の5人が最も多く、次いで「出退勤途上(公務上のもの)」の2人、「出張中または任務途上」「職務遂行に伴う怨恨」の各1人の順となっている。
疾病による死亡34人のうち、「精神疾患」の17人が最も多く、次いで「心疾患」の8人、「その他」の3人、「職業病」「脳疾患」「胸腹部臓器疾患」の各2人の順となっている。
なお、地方公務員災害補償基金ホームページには、公務上死亡災害の事案について取りまとめた18事例の概要が公表されている。
◆脳・心臓疾患の公務災害補償状況
脳・心臓疾患の請求件数は45件(うち死亡事案は9件)で、認定件数は25件(うち死亡事案は10件)であった。
脳・心臓疾患の認定件数を職種別にみると、「義務教育学校職員」9件、「義務教育学校職員以外の教育職員」6件、「警察職員」4件、「消防職員」「電気・ガス・水道事業職員」が各1件であった。年齢別では、「50~59歳」の11件が最も多く、次いで「30~39歳」6件、「40~49歳」5件、「20~29歳」2件などの順となっている。
超過勤務時間数別では、「100時間以上」14件と最も多く、次いで「80時間以上~100時間未満」5件、「20時間未満」3件、「60時間以上~80時間未満」2件、「20時間以上~40時間未満」1件となっている。
脳・心臓疾患に係る受理及び認定件数の推移をみると、受理件数に比べ、認定件数が少ないことがわかる。
◆精神疾患等の公務災害補償状況
精神疾患等の請求件数は153件(うち死亡事案は22件)で、認定件数は54件(うち死亡事案は17件)であった。
精神疾患等の認定件数を職種別にみると、「その他の職員」24件、「義務教育学校職員以外の教育職員」14件、「義務教育学校職員」8件となっている。
業務負荷の類型別でみると、「対人関係等の職場環境」17件、「仕事の量(勤務時間の長さ)」15件、「異常な出来事への遭遇」13件、「仕事の内容」4件などであった。年齢別では、「40~49歳」17件が最も多く、次いで「30~39歳」15件、「50~59歳」12件、「20~29歳」9件などとなっている。
精神疾患等に係る受理及び認定件数の推移をみると、2015(平成27)年度以降、受理請求件数は年々増加しているものの、認定件数は増加しておらず、認定率は低いままである。
◆石綿関連疾患の申請・認定状況
石綿関連疾患に係る公務災害の申請・認定状況では、2019年度の申請件数は17件(前年度14件)で認定件数は13件(前年度7件)であった。疾病別の請求件数は、中皮腫10件、肺がん6件、その他1件であった。
認定された13件のうち中皮腫7件、肺がん5件、その他1件であった。職種別では、「その他の職員」6件、「電気・ガス・水道事業職員」4件、「消防職員」3件であった。
地方公務員災害補償基金によると、これまでの全請求件数は252件であるが、認定件数は103件でしかない。
※地方公務員災害補償基金ホームページ
https://www.chikousai.go.jp/