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中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会

中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会の活動報告

2023/02/17
ひょうご支部 笑いと交流の集い

2022年の年末も押し詰まった12月26日、ひょうご支部としては久々の集いとなる「笑いと  交流の集い」を開催しました。神戸・新開地にある落語の定席「喜楽館」で演芸を楽しみ、その後で場所を替えての交流の企画です。
神戸・新開地は、戦前から映画館や飲食店を中心に大いに賑わい、  「東の浅草、西の新開地」といわれるほどで、以前は芝居小屋や映画館が20以上もあったそうです。「サヨナラおじさん」で有名な淀川長治さんも、新開地近くの生れです。
いまや神戸の賑わいの中心は「三宮」へと移り、新開地は少し静かになっていますが、2018年7月に「喜楽館」がオープンし、昼と夜に落語・講談・浪曲・漫才などの演芸が楽しめる場所が生まれました。

♦ようこそ喜楽館へ

今回の集いには、関西支部や泉南支部からも参加の希望が寄せられ、24名の申込みがありました(体調の都合で当日は19名参加)。会場に到着すると入口に、「いらっしゃいませ!アスベスト患者と家族の会の皆様ようこそ、喜楽館へ」と張り出されており驚きました。殆どの方が生で裔座を楽しむのは初めてということで、しかも前方の席2列が確保されており一層期待が膨らみます。

14時に開演した昼席は、踊りを挟んで落語が4本、仲入の後は講談に落語、最後は音曲漫才と続きました。落語の演目も古典落語3本に新作落語2本とバラエティーに富み、寄席ならではの様々な演芸を楽しむ事ができ、会員さんの笑っている大きな声が何度も何度も聞こえてきました。

♦笑う門には福来たる

その後は、喜楽館から徒歩数分の場所にある「とりの巣」に移動。ひょうご支部の活動をいつも支援して下さっているTさんの子供さんが営んでいるお店です。お店は名前のとおり鳥料理屋さんです。食べたい物を次々注文し、舌鼓を打ちながら喜楽館の感想と近況報告で盛り上がりました。
皆さん口々に「面白かった」「こんなに笑ったのは久しぶり」「色んな出し物があって時間があっという間に過ぎた」と話され、「この企画は毎月やって欲しい」という感想も出ていました。笑いは免疫カアップに繋がります。そして笑う門には福来たる。次回も皆さんの要望に応える企画を考えたいと思っています。


地震・石綿・マスク支援プロジェクト

今年の1月1 7日で、阪神淡路大震災から28年を迎えました。地震の大きな揺れと共に、建物内に眠っていたアスベストが大気中に飛散しました。そして震災後は、倒壊した建物  の解体・撤去作業が急ヒ゜ッチで進められ、被災地は凄まじい粉じんに覆われました。

アスベストによる健康被害が懸念されていますが、震災後の解体作業に従事し中皮腫を発症した男性が2008年3月に労災認定されたのを皮切りに、労災・公務災害と認定される方が続いています。
ひょうご労働安全衛生センターとアスベスト被害者救済基金のメンバーは、①地震に備え防じんマスクの備蓄、②既存建物のアスベスト調査と除去作業の促進、③アスベストの危険性を訴える啓発活動を、「地震・石綿・マスク支援プロジェクト」と称し毎年取り組んでいます。

♦マンガのパンフレットを配布

1月15日、ひょうご労働安全衛生センター、アスベスト被害者救済基金の皆さんと一緒に、神戸市の三宮センター街周辺で、「地震・石綿・マスク支援プロジェクト」を取り組みました。当日は30名が参加し、今年も泉南支部の山田さんご夫妻が駆けつけてくださいました。
例年は、街頭でチラシと合わせてマスクを配布するのですが、今年は、神戸大学と京都精華大学の学生さん達が中心となって作成した「マンガで読む一震災とアスベスト」を配布しました。パンフレットは、マンガを通じて震災を経験していない若い世代にアスベスト問題を考えてもらいたいと作成されたものです。当日は、1時間半の行動で800部を配布できました。

♦泉南支部・Yさんの感想

若い世代の方々に手に取っていただけたことは良い成果だったのではないでしょうか。中でも、3人の女子高生さん達がバスを待っ時間に、冊子に目を通している光景が印象的でした。私が冊子を渡し、お声をかけさせてい
ただい方はおそらく100人以上に及んだものと思われます。その中で興味を示されたかたは何人いたのでしょうか。
私たちは普段、アスベスト問題に携わる関係者の方々とコミュニケーションを取りながらの活動を行なっています。アスベストのことを全く知らない一般の方々に、どのようにして興味を持って頂くかを考えさせられる活動
でした。


石綿労災認定事業場公開ホットライン

私たちは、毎年、厚労省の労災認定事業場情報公表の時期に合わせ、全国労働安全衛生センター連絡会議の皆さんのご協力をいただきながら、アスベスト健康被害ホットラインを取り組んできました。

アスベスト被害者の救済状況は、2020年度までの実績では、中皮腫は63.5%、石綿肺がん(中皮腫の2倍発生として推計)は28.3%の被害者しか公的制度の補償を受けることができていません(全国労働安全衛生センター連絡会議調べ)。本来ならば補償を受けることができるのに、企業や医療機関の協力が得られなかったり、行政の窓口に相談しても「難しい」と言われ追い返される事例は後を絶ちません。

事業場名の公表に合わせて、2022年12月15日~16日の二日間、全国一斉アスベスト健康被害ホットラインを開設しました。東京(東日本)・愛知(東海・信越)・大阪(関西)・福岡(西日本)の4ヵ所に受付ポイントを設け、相談に対応しました。相談件数は、東京が52件、愛知が63件、大阪が120件、福岡が53件で、合計288件でした。ホットライン以降も相談が続いており、今回も300件を超える相談が寄せられました。各相談ポイントとも総括会議が行われ、担当者が決められ、具体的な対応が必要な方には面談がおこなわれています。引き続き、一人でも多くの方が公平な補償を受けられるように、そして病気で悩んでおられる方やご家族のピアサポートに取り組んで行きます。
 

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