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労災職業病・安全衛生の取り組み
職場のメンタルヘルス・ハラスメントほっとライン
2022/11/18
全国労働安全衛生センター連絡会議は、WHOが定めた10月10日の世界メンタルヘルスデーに焦点を当て「職場のメンタルヘルス・ハラスメントほっとライン」を開設しました。
昨年までは、9月10日の世界自殺予防デーに合わせてホットラインを取り組んできましたが、今年は10月9日~10日を中心に各地で日時を設定し、コミュニティ・ユニオン全国ネットワークの皆さんにも協力いただき、全国11ヵ所(北海道・東京・山梨・神奈川・愛知・京都・大阪・兵庫・岡山・広島・福岡)に相談窓口を開設し取り組みました。
♦全国で97件の相談
全国センターは、「ほっとライン」開設に向けて、10月3日に厚生労働省の記者クラブにおいて会見を行いました。
会見では、三菱電機で働き、長時間労働とパワハラにより精神疾患を発症し、よこはまシテイユニオンに加入し交渉を行なっているAさんからも、この間の取り組みの報告を行ないました。「労災は認定されたが、職場に戻ろうと思っていなかったし、戻れないと思っていた。ユニオンを通して9年間団体交渉を継続し、労働条件の改善や円満な職場復帰を勝ち取ることができた。裁判で勝ち取れる以上の成果を、労働組合を通じて得ることができた」「そして会社の文化にも変化が生まれた」と実体験を基に、職場環境を変えるための労働組合としての取り組みの重要性が訴えられました。
その後、各地域でもマスコミ対策が行なわれ、地方紙や地域版、テレビやネットで「ほっとライン」の取り組みが紹介されました。その結果、北海道16件、東京3件、山梨8件、神奈川2件、愛知11件、大阪1件、神戸27件、広島7件、福岡22件、合計97件の相談が寄せられました。
♦相談の内容・傾向
職場におけるパワーハラスメントは様々な事例が発生していますが、相談内容を6つに類型すると①身体的な攻撃:4件、②精神的な攻撃:53件、③人間関係からの切り離し:10件、④過大な要求:2件、⑤過小な要求:3件、⑥個の侵害:2件でした。類型に分類できない相談や、複数に該当する相談もありました。
*類型の分類は相談スタッフの判断による。
性別では男性が36件で女性が57件。年代別 では40代が一番多く25件、次が50代の17件、60才以上の12件でした。雇用形態別では、正規51件、非正規18件で、無職が4件でした。相談者の職業は、事務職:12件、福祉・施設:12件、病院:9件、運輸:6件、学校: 7件、物流:5件、製造業:4件、公務員3件、サービス業:3件等々となっており、様々な職種からの相談が寄せられました。
また、ハラスメントの行為者については、上司:38件、同僚:8件、所長:7件、社長:7件、正社員:4件、年下の部下:3件、校長:2件との訴えがありました。事業所のトップである所長・社長・校長を合計すると16件となっています。行為者が事業所のトップの場合、相談内容の詳細を確認しても、対応の困難さがうかがえます。
♦ 「就業環境が害される」
いわゆる「パワハラ防止法」では、①優越的な関係を背景として言動であり、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものであり、③労働者の就業環境が害される、3要素を全て満たすものとされています。先ほど相談内容を
6類型し紹介しましたが、実際には「パワハラ防止法」の定義には該当しないと思われる事例が多くありました。
しかし、今回の相談内容からも、職場のギスギスした人間関係や雇用形態の多様化により「就業環境が害される」状況が浮かび上がっています。
〇施設には外からカギを掛けられる職員トイレがあるが、誰かにカギを掛けられ中に閉じ込められることがあった。他の職員は誰も名乗り出なかった。閉所恐怖症でパニックになり、うつ病と診断された。
〇施設長から「態度が横暴だと利用者からの苦情が出てる」「君なんかに昇級できない」と言われた。どの様な対応が横暴なのか、誰に対する対応が問題なのか教えて欲しいと尋ねたら、「君のためにならない」としか教えてくれない。うつ病と診断された。
〇正社員が「ミスがある」と言って怒鳴る。自分のミスも私のミスの様に攻撃してくる。 利用者にも攻撃し虐待をしている。恐くて何も言葉が出ない。
〇リストに載っている書類が1つなくなり、紛失したのではないかと3日間攻撃された。職場でみんなの前で「個人情報なのに」と叱責された。攻撃してきた職員は普段から書類の管理がいい加減な人。派遣会社の営業に相談したが対応は無し。11月末まで派遣期間は残っているが働きたくない。
〇大きな人員配置の見直しが行なわれることになった。人事の秘密は守られておらず誰もが噂をしていたのに、部長からは「お前が情報をばらして混乱させている」と大勢の前でつるし上げにあった。体調を崩し9月まで休
業した後退職した。退職金が規定では支払われるはずなのに未だに支払いがない。
〇施設長から何度も「おかま」と言われる。そして退職勧奨を受けている。
〇私は32歳で今年本厄に当たるが、退勤後夜9時に専務からLINEが着て、「社長がお前は今年本厄だからお祓いを受けてこいと言っている」と書かれていた。遅い時間にこのような事をLINEで送るのもどうかと思うので抗議をしたところ、翌日社長から「貴様俺に何か文句あるのか」と怒鳴られ、解雇すると言われた。
〇課長に対して、課長が応対する必要のある電話なので取るように案内したところ、「誰が出てもいいだろう。そんなこと言うと飛ばすぞ、どうとでも出来るんだからな」と言われた。その後で体調を崩してトイレでもどし、暫くして職場に戻ったところ、「どこに行っていた!座れ!」と強く言われた。私が座らない旨と、ハラスメント発言により体調を崩したことを訴えると、言い合いとなった。
〇学校の常勤職員として働いているが、先輩職員が仕事を教えてくれず、それを上役に相談すると更に教えてくれなくなった。入院することになり、復帰する際には「ナイフで刺したり、自殺しないで下さい」等と言われ更に精神的に病んだ。
〇介護職場。リーダーが私だけをいじめる。挨拶しても無視され、「○○していいですか」と聞くと「勝手にすればいいやん」との対応。2人でないとできない仕事を手伝ってくれない。膝をけがして曲げられないのに、私ばかりにお風呂介助を担当させる。私が一生懸命働いている横で、仲良しグループを集めてお菓子を食べている。
〇昨年末と今年はじめに同僚が相次いで退職担当業務を一人でこなすことになり、負担が増え時間外も増える。社長からは「パフォーマンス不足」と言われ、一方的に給与を減額された。6月に限界となり、「適応障害」と
診断され休職している。
〇私は事務職として入職したが、業績低迷をきっかけに営業も行うように指示された。会社のためをと思い了解した。全くの未経験のため、指導をお願いしたが、「やってみる前からうだうだ言うな」「てめえの給料分の売り上げはてめえで持ってこい」と怒嗚られる。
〇同僚が退職し、午前中はパートさんと2人で3人分の仕事をし、午後は1人で2人分の仕事をする日が続いているが、何も対応してもらえない。
♦労働組合としての取り組み
ハラスメントの相談は、1件聞くだけでも多くの時間を要しますし、組織化にも、団体交渉にも繋がらないケースが多く有ります。そしてパワハラの3要素を満たさない相談も多く有ります。
しかし、今回のホットラインに寄せられた相談内容からも、多くの職場で「職場環境が害されている」ことが分かります。この労働環境を如何に改善して行くのか、その取り組みが重要になっています。
厚労省の発表によると、ハラスメントの関する相談は全国で約9万件に上ります。安全センターとしては、個人加盟のユニオンや労働組合の皆さんと連携し、信頼される相談窓口の開設と周知、そして対応が求められていま
す。
私たちが目指す働きやすい職場づくりは、法律が守られているとか、被災者が経済的に救済されるだけではなく、「職場環境が害されている」具体的な問題点を積極的に見つけ出し、被害者や同僚が相談し合える、一緒に考え合える場を作りだしていくことから始まるのではないでしょうか。
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昨年までは、9月10日の世界自殺予防デーに合わせてホットラインを取り組んできましたが、今年は10月9日~10日を中心に各地で日時を設定し、コミュニティ・ユニオン全国ネットワークの皆さんにも協力いただき、全国11ヵ所(北海道・東京・山梨・神奈川・愛知・京都・大阪・兵庫・岡山・広島・福岡)に相談窓口を開設し取り組みました。
♦全国で97件の相談
全国センターは、「ほっとライン」開設に向けて、10月3日に厚生労働省の記者クラブにおいて会見を行いました。
会見では、三菱電機で働き、長時間労働とパワハラにより精神疾患を発症し、よこはまシテイユニオンに加入し交渉を行なっているAさんからも、この間の取り組みの報告を行ないました。「労災は認定されたが、職場に戻ろうと思っていなかったし、戻れないと思っていた。ユニオンを通して9年間団体交渉を継続し、労働条件の改善や円満な職場復帰を勝ち取ることができた。裁判で勝ち取れる以上の成果を、労働組合を通じて得ることができた」「そして会社の文化にも変化が生まれた」と実体験を基に、職場環境を変えるための労働組合としての取り組みの重要性が訴えられました。
その後、各地域でもマスコミ対策が行なわれ、地方紙や地域版、テレビやネットで「ほっとライン」の取り組みが紹介されました。その結果、北海道16件、東京3件、山梨8件、神奈川2件、愛知11件、大阪1件、神戸27件、広島7件、福岡22件、合計97件の相談が寄せられました。
♦相談の内容・傾向
職場におけるパワーハラスメントは様々な事例が発生していますが、相談内容を6つに類型すると①身体的な攻撃:4件、②精神的な攻撃:53件、③人間関係からの切り離し:10件、④過大な要求:2件、⑤過小な要求:3件、⑥個の侵害:2件でした。類型に分類できない相談や、複数に該当する相談もありました。
*類型の分類は相談スタッフの判断による。
性別では男性が36件で女性が57件。年代別 では40代が一番多く25件、次が50代の17件、60才以上の12件でした。雇用形態別では、正規51件、非正規18件で、無職が4件でした。相談者の職業は、事務職:12件、福祉・施設:12件、病院:9件、運輸:6件、学校: 7件、物流:5件、製造業:4件、公務員3件、サービス業:3件等々となっており、様々な職種からの相談が寄せられました。
また、ハラスメントの行為者については、上司:38件、同僚:8件、所長:7件、社長:7件、正社員:4件、年下の部下:3件、校長:2件との訴えがありました。事業所のトップである所長・社長・校長を合計すると16件となっています。行為者が事業所のトップの場合、相談内容の詳細を確認しても、対応の困難さがうかがえます。
♦ 「就業環境が害される」
いわゆる「パワハラ防止法」では、①優越的な関係を背景として言動であり、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものであり、③労働者の就業環境が害される、3要素を全て満たすものとされています。先ほど相談内容を
6類型し紹介しましたが、実際には「パワハラ防止法」の定義には該当しないと思われる事例が多くありました。
しかし、今回の相談内容からも、職場のギスギスした人間関係や雇用形態の多様化により「就業環境が害される」状況が浮かび上がっています。
〇施設には外からカギを掛けられる職員トイレがあるが、誰かにカギを掛けられ中に閉じ込められることがあった。他の職員は誰も名乗り出なかった。閉所恐怖症でパニックになり、うつ病と診断された。
〇施設長から「態度が横暴だと利用者からの苦情が出てる」「君なんかに昇級できない」と言われた。どの様な対応が横暴なのか、誰に対する対応が問題なのか教えて欲しいと尋ねたら、「君のためにならない」としか教えてくれない。うつ病と診断された。
〇正社員が「ミスがある」と言って怒鳴る。自分のミスも私のミスの様に攻撃してくる。 利用者にも攻撃し虐待をしている。恐くて何も言葉が出ない。
〇リストに載っている書類が1つなくなり、紛失したのではないかと3日間攻撃された。職場でみんなの前で「個人情報なのに」と叱責された。攻撃してきた職員は普段から書類の管理がいい加減な人。派遣会社の営業に相談したが対応は無し。11月末まで派遣期間は残っているが働きたくない。
〇大きな人員配置の見直しが行なわれることになった。人事の秘密は守られておらず誰もが噂をしていたのに、部長からは「お前が情報をばらして混乱させている」と大勢の前でつるし上げにあった。体調を崩し9月まで休
業した後退職した。退職金が規定では支払われるはずなのに未だに支払いがない。
〇施設長から何度も「おかま」と言われる。そして退職勧奨を受けている。
〇私は32歳で今年本厄に当たるが、退勤後夜9時に専務からLINEが着て、「社長がお前は今年本厄だからお祓いを受けてこいと言っている」と書かれていた。遅い時間にこのような事をLINEで送るのもどうかと思うので抗議をしたところ、翌日社長から「貴様俺に何か文句あるのか」と怒鳴られ、解雇すると言われた。
〇課長に対して、課長が応対する必要のある電話なので取るように案内したところ、「誰が出てもいいだろう。そんなこと言うと飛ばすぞ、どうとでも出来るんだからな」と言われた。その後で体調を崩してトイレでもどし、暫くして職場に戻ったところ、「どこに行っていた!座れ!」と強く言われた。私が座らない旨と、ハラスメント発言により体調を崩したことを訴えると、言い合いとなった。
〇学校の常勤職員として働いているが、先輩職員が仕事を教えてくれず、それを上役に相談すると更に教えてくれなくなった。入院することになり、復帰する際には「ナイフで刺したり、自殺しないで下さい」等と言われ更に精神的に病んだ。
〇介護職場。リーダーが私だけをいじめる。挨拶しても無視され、「○○していいですか」と聞くと「勝手にすればいいやん」との対応。2人でないとできない仕事を手伝ってくれない。膝をけがして曲げられないのに、私ばかりにお風呂介助を担当させる。私が一生懸命働いている横で、仲良しグループを集めてお菓子を食べている。
〇昨年末と今年はじめに同僚が相次いで退職担当業務を一人でこなすことになり、負担が増え時間外も増える。社長からは「パフォーマンス不足」と言われ、一方的に給与を減額された。6月に限界となり、「適応障害」と
診断され休職している。
〇私は事務職として入職したが、業績低迷をきっかけに営業も行うように指示された。会社のためをと思い了解した。全くの未経験のため、指導をお願いしたが、「やってみる前からうだうだ言うな」「てめえの給料分の売り上げはてめえで持ってこい」と怒嗚られる。
〇同僚が退職し、午前中はパートさんと2人で3人分の仕事をし、午後は1人で2人分の仕事をする日が続いているが、何も対応してもらえない。
♦労働組合としての取り組み
ハラスメントの相談は、1件聞くだけでも多くの時間を要しますし、組織化にも、団体交渉にも繋がらないケースが多く有ります。そしてパワハラの3要素を満たさない相談も多く有ります。
しかし、今回のホットラインに寄せられた相談内容からも、多くの職場で「職場環境が害されている」ことが分かります。この労働環境を如何に改善して行くのか、その取り組みが重要になっています。
厚労省の発表によると、ハラスメントの関する相談は全国で約9万件に上ります。安全センターとしては、個人加盟のユニオンや労働組合の皆さんと連携し、信頼される相談窓口の開設と周知、そして対応が求められていま
す。
私たちが目指す働きやすい職場づくりは、法律が守られているとか、被災者が経済的に救済されるだけではなく、「職場環境が害されている」具体的な問題点を積極的に見つけ出し、被害者や同僚が相談し合える、一緒に考え合える場を作りだしていくことから始まるのではないでしょうか。