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2021年4月に新型コロナウイルス感染
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Cさんは訪問介護事業所で訪問介護ヘルパーとして勤務していました。訪問介護では利用者の食事介助、入浴介助、通院介助、買い物代行などの業務を行っていました。2021年4月末、利用者宅にてヘルパー業務を行った後、自宅にてめまい及び血圧が急上昇し、かかりつけ医を受診。PCR検査を行った結果、新型コロナウイルス陽性と判定されました。
保健所から受け入れ先の病院が見つかるまで、自宅療養の指示を受けていましたが症状は徐々に悪くなっていきました。自宅療養10日目を迎えた頃、高熱と咳の症状、意識混濁が見られたため、かかりつけ医の指示で病院に救急搬送となりました。救急搬送後2日間は意識がない状態が続きましたが、処方された薬が効き徐々に症状が改善していきました。
その後Cさんは40日間の入院期間を経て病院を退院することになりました。退院した後も呼吸苦は続き、自宅では常時酸素吸入をしなければならず、階段を1段登ることさえ難しい状態でした。退院してから徐々に体力は戻っていきましたが、現在でも呼吸苦があり緩やかな坂道を上るときも少し歩くと途中で休憩しなければならい状態で、1日のほとんどを家で過ごす生活を送っています。薬の処方も続き、仕事も休業しなければならない状
態が続いています。
Cさんの感染経路ははっきりとしていませんでしたが、訪問介護の業務は新型コロナウイルス感染症に罹患するリスクが高いことから、今年6月に労災申請を行うことにしました。新型コロナウイルス感染後の罹患後症状も継続していたため、継続している期間についても休業補償の申請を行いました。8月下旬、神戸東労働基準監督署から労災認定の通知が届きました。
♦新型コロナ労災請求件数は6万件に
新型コロナウイルス感染症に関する労災請求件数は、2022年8月31日時点で、全国で67,392件となっています。決定件数53,748件のうち労災と認められた件数は53,325件となっており、認定率は99%と高い割合になっています。
しかし、新型コロナウイルスに感染した方は全国で1,896万7,755人(2022年8月末時点)となっており、仕事や通勤で感染した方の労災請求はまだまだ進んでいません。
また、地方公務員災害補償基金の発表(20 22年9月30日時点)によると、新型コロナウイルス感染症に関する公務災害の請求件数は 1,551件で、公務上の決定は1,371件、公務外の決定は1件となっています。
今回、労災認定を受けたCさんは、「新型コロナウイルス感染症が流行してきてから、訪問介護の仕事は感染リスクが高いこともわかっていましたが、使命感のようなものを感じながら仕事を続けてきました。コロナに感染
してから、生きがいのように感じていた仕事が続けられなくなくなってしまったことは本当に残念で悲しいです」、 「正社員ではなくパートとして働いていたため、労災の対象にならないと思っていました。今回、労災と認定されたことによって、頑張ってしていた仕事を認められた気がしました」と話されました。
新型コロナウイルスに感染した方のなかには、罹患後も様々な症状に悩まされている方が多くいます。罹患後にも症状が継続することを考えると、仕事や通勤が原因で新型コロナウイルスに感染した場合は、積極的に労災申請を行って欲しいと思います。