NPO法人 ひょうご労働安全衛生センター

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労災職業病・安全衛生の取り組み

全国一斉
アスベスト健康被害ホットライン

2025/09/22
◆9回目の全国一斉ホットライン
8月23日(土)~24日(日)の2日間、全国一斉アスベスト健康被害ホットラインが開設された。
「NPO法人じん肺アスベスト被災者救済基金」(神奈川県横須賀市)と「NPO法人アスベスト被害者救済基金」(神戸市)が主催したもので、全国一斉の取り組みは今回で9回目となる。
フリーダイヤルで受付を行い、西日本地域から発信された電話は神戸で対応した。神戸 での受付件数24件だった。特徴的だったのは、石綿健康管理手帳を取得された方や過去にアスベストばく露作業に従事された労働者から健康不安を訴える相談が多かったことである。


◆救済が進んでいない石綿被害
昨年9月に厚生労働省が公表した2023(令和5)年の中皮腫による死亡者数は、全国で  1,595人で、4年連続1,500人を超えている。また、今年6月20日に公表された2024(令和  6)年度の「右綿による疾病に関する労災保険給付などの請求・決定状況」によると、全国の労働基準監督署が受け付けた請求件数は  1,529件(前年度は1,305件)、支給決定件数は1,348件(前年度は1,308件)となっている。ところが、この数年間、中皮腫で労働災害として認められた件数は、2023年度は642件、2024年度は627件となっており、600件台で推移している。
中皮腫の2倍といわれている石綿肺がんの労災認定件数は、2023年度は443件、2024年度は424件で、中皮腫よりも少ない400件台が続いている。肺がんの認定率は、2020年から2023年までは80%以上であったが、2024年度は75. 6%と低い認定率となっている。


◆マスコミ報道から相談ヘ
今回は、神戸新聞、山陽新聞、毎日新聞、沖縄タイムズに記事が掲載され、サンテレビのデータ放送に掲載された。
相談者を都道府県別でみると兵庫県11件、沖縄県6件、大阪府3件、岡山県3件、奈良 1件順であった。具体的な相談を紹介する。

◇石綿手帳を取得して、年2回の検診を受けている。症状が出た場合はどうしたらいいか。
◇夫は石綿手帳を取得している。去年から胸水が溜まるようになり、良性石綿胸水と診断された。何かできることはあるか。
◇令和3年にCOPDで入院した。それ以降酸素が必要な状態となり、24時間酸素吸入している。過去にアスベストを扱ったことがある。病気はアスベストが関係しているだろうか
◇父が胸膜中皮腫で入院中。永年、左官の仕事をしていた。労災を申請し監督署で調査中。治療について相談したい。
◇妻を中皮腫で亡くした。米軍基地で食事の提供をする仕事についていた。補償を受けることは出来るだろうか。

アスベスト被害者救済基金では、神奈川と共に相談用のフリーダイヤル(0120-349-931=ミナ シキュウ  キュウサイ)を常設している。当センターは、救済基金の皆さんと連携し、被害者からの相談に対応していく。
 

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