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労災職業病・安全衛生の取り組み
職場のいじめパワハラほっとライン報告
2016/10/20
◆相談件数は前年より増加
一人でも入れる労働組合ひょうごユニオンと当センターは、世界自殺予防デー
(9
月
10
日)にあわせて
9
月
9
日・
10
日の
2
日間、午前
9
時から午後
7
時まで「職場のいじめパワハラほっとホットライン」を開設しました。
マスコミにも大きく取り上げられたことから、午前中の早い段階で電話による相談が相次ぎました。昨年は
5
日間で
52
件の相談が寄せられましたが、今年は
2
日間にもかかわらず
64
件の相談が寄せられ、昨年より
12
件も多い相談件数となりました。当センターやユニオンには職場のいじめ・パワハラに関する相談が日常的に寄せられますが、最近は特に増加傾向にあります。
実際、厚生労働省の「平成
27
年度個別労働紛争解決制度施行状況」の発表によると、
2015
年(平成
27
年)度の総合労働相談件数は
103
万
4,936
件(前年度比
0.2
%増)でリーマン・ショック以降、
8
年連続の
100
万件超えとなり高止まりが続いています。相談内容としては「民事上の個別労働紛争の相談件数」「助言・指導の申出件数」「あっせんの申請件数」の全てにおいて「いじめ・嫌がらせ」がトップとなっています。また
2015
年度都道府県労働局などに設置された総合労働相談センターに寄せられた相談内容を見ても、「いじめ・嫌がらせ」が
6
万
6,566
件(
22.4%
)で
4
年連続トップとなっています。
「いじめ・嫌がらせ」「パワーハラスメント」が社会問題として顕在化した背景としては、企業間競争の激化による従業員への圧力が高まり、職場内のコミュニケーションの希薄化や問題解決機能の低下、上司のマネジメントスキルの低下、上司の価値観と部下の価値観の相違の拡大など多様な要因があると思われます。
今回のホットラインから、いじめやパワハラに起因して深刻に悪化する職場環境や人間関係が浮き彫りとなり、改めて企業間競争の激化による個人負荷(プレッシャー)の増大や「ひと」としての尊厳がおびやかされ、労使の信頼関係が崩れている実態が明らかとなりました。
◆電話相談の内容と考察
今回の相談件数は全体で
64
件(開催後も相談の入電は引き続きある)でした。相談者は労働者本人(以下、相談対象者と言う。)のほか親族などからの電話相談も
14
件あり、内訳として本人からの相談が
78%
、親(母親)からの相談
12%
、配偶者(妻)からの相談
5
%、配偶者(夫)からの相談
2%
、その他親族からの相談
1
%と相談件数の
4
分の
1
は本人を除く相談者からの相談であり近親者の心身を心配した声が目立ちました。
相談対象者の年齢については全体の約
28%
から回答があり
20
代が
14%
、
40
代が
7%
、
50
代が
7
%で、働き盛りの年代を中心に相談が寄せられました。相談対象者の雇用形態については全体の
45
%にあたる
29
件から回答があり、パート・アルバイトが
13
件、契約社員が
4
件、派遣社員が
1
件、公務員が
1
件、正社員
l0
件という内訳でした。雇用が安定していない者の相談が
28
%と
3
割近くを占め、非正規雇用者の労働環境の深刻な問題がうかがえる結果となりました。
相談対象者の居所については回答が
24
件あり、明石市
6
件、大阪府
4
件、淡路市・西宮市・京都府がそれぞれ
3
件、姫路市
2
件、神戸市・芦屋市・揖保郡がそれぞれ
1
件でした。相談者対象者の勤務地については
19
件の回答があり、神戸市
5
件、大阪府・西宮市
3
件、京都府
2
件、加古川市・明石市・三木市・高砂市・徳島・兵庫がそれぞれ
1
件で、兵庫県下を中心に相談者の居所と事業所は近隣地域となっています。
◆相談内容について
今回の相談内容を厚生労働省が定義している「職場のパワーハラスメント」の類型に当てはめたところ、下記のとおりとなりました。
精神的な攻撃・・・・・・・・・・
25
件
人間関係からの切り離し・・・・・
10
件
過大な要求・・・・・・・・・・・
7
件
個の侵害・・・・・・・・・・・・
3
件
身体的な攻撃・・・・・・・・・・
1
件
過小な要求・・・・・・・・・・・
1
件
なお内容の主訴がパワハラの類型に該当しない相談内容としては下記がありました。
過重労働・・・・・・・・・・・・
9
件
退職強要・・・・・・・・・・・・
4
件
サービス残業・・・・・・・・・・
3
件
その他(自死)・・・・・・・・・
3
件
労働条件の引き下げ・・・・・・・
1
件
*相談内容がパワハラの行為類型およびその他の項目に複数該当する場合は複数カウント
◆「受容と共感」の姿勢
2016
年度の相談内容の特徴として過重労働と自死の相談が目立ちました。過重労働の具体的事象としては慢性的な人手不足による長時間労働、身体の酷使による休職、一人親方の過重労働による休業(生活保護受給中)等の相談が寄せられました。
また、配偶者(夫)が過労死ラインを超える長時間労働をしており倒れないか心配だという相談も寄せられました。自死に関しては、「子の休職に伴う精神疾患は仕事が原因だと思われる」といったものや、「公務外かどうか知りたい」といったものなど、仕事に関係しているのか(業務起因性があるのか否か)労災にあたるのではないだろうかといった相談が寄せられました。
今回の相談の多くはすでに労使の信頼関係が崩れており(または崩れかけており)、労働問題という労使トラブルヘの発展を包含した深刻な内容が目立ちました。今年度もユニオンと共同でホットラインを開設したことで具体的な労働条件の改善であれば各ユニオンにつなげる、会社側が適切な対応しない場合は改めて当センターヘの相談対応とする、兵庫県以外の相談者は他地域のセンターや労働組合に紹介とするなどネットワークを最大限に活用した解決方法を提供することができました。
相談者の多くはとにかく話を聞いてほしい、自身の悩みをどこに相談してよいかわからない、これはパワハラに該当するか?といったご自身の考え方に自信がもてずに判断を第三者に求めたい、相談が多くありました。これら相談内容からも相談対応者としてはまずはじっくり話を聴き寄り添う(受容)、そして今まで大変な職場でよく頑張ってこられてきたとこへの敬意(労いと共感)をベースに各種情報提供を含めた適切なアドバイスを行うことが必要であると感じました。
具体的な解決を望まれる相談については、相談者に選択肢の幅を広げた提案ができるようにすることが今後の課題であると考えます。引き続き、いじめ・パワハラ問題への相談対応を行っていきます。
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一人でも入れる労働組合ひょうごユニオンと当センターは、世界自殺予防デー(9月10日)にあわせて9月9日・10日の2日間、午前9時から午後7時まで「職場のいじめパワハラほっとホットライン」を開設しました。
マスコミにも大きく取り上げられたことから、午前中の早い段階で電話による相談が相次ぎました。昨年は5日間で52件の相談が寄せられましたが、今年は2日間にもかかわらず64件の相談が寄せられ、昨年より12件も多い相談件数となりました。当センターやユニオンには職場のいじめ・パワハラに関する相談が日常的に寄せられますが、最近は特に増加傾向にあります。
実際、厚生労働省の「平成27年度個別労働紛争解決制度施行状況」の発表によると、2015年(平成27年)度の総合労働相談件数は103万4,936件(前年度比0.2%増)でリーマン・ショック以降、8年連続の100万件超えとなり高止まりが続いています。相談内容としては「民事上の個別労働紛争の相談件数」「助言・指導の申出件数」「あっせんの申請件数」の全てにおいて「いじめ・嫌がらせ」がトップとなっています。また2015年度都道府県労働局などに設置された総合労働相談センターに寄せられた相談内容を見ても、「いじめ・嫌がらせ」が6万6,566件(22.4%)で4年連続トップとなっています。
「いじめ・嫌がらせ」「パワーハラスメント」が社会問題として顕在化した背景としては、企業間競争の激化による従業員への圧力が高まり、職場内のコミュニケーションの希薄化や問題解決機能の低下、上司のマネジメントスキルの低下、上司の価値観と部下の価値観の相違の拡大など多様な要因があると思われます。
今回のホットラインから、いじめやパワハラに起因して深刻に悪化する職場環境や人間関係が浮き彫りとなり、改めて企業間競争の激化による個人負荷(プレッシャー)の増大や「ひと」としての尊厳がおびやかされ、労使の信頼関係が崩れている実態が明らかとなりました。
◆電話相談の内容と考察
今回の相談件数は全体で64件(開催後も相談の入電は引き続きある)でした。相談者は労働者本人(以下、相談対象者と言う。)のほか親族などからの電話相談も14件あり、内訳として本人からの相談が78%、親(母親)からの相談12%、配偶者(妻)からの相談5%、配偶者(夫)からの相談2%、その他親族からの相談1%と相談件数の4分の1は本人を除く相談者からの相談であり近親者の心身を心配した声が目立ちました。
相談対象者の年齢については全体の約28%から回答があり20代が14%、40代が7%、50代が7%で、働き盛りの年代を中心に相談が寄せられました。相談対象者の雇用形態については全体の45%にあたる29件から回答があり、パート・アルバイトが13件、契約社員が4件、派遣社員が1件、公務員が1件、正社員l0件という内訳でした。雇用が安定していない者の相談が28%と3割近くを占め、非正規雇用者の労働環境の深刻な問題がうかがえる結果となりました。
相談対象者の居所については回答が24件あり、明石市6件、大阪府4件、淡路市・西宮市・京都府がそれぞれ3件、姫路市2件、神戸市・芦屋市・揖保郡がそれぞれ1件でした。相談者対象者の勤務地については19件の回答があり、神戸市5件、大阪府・西宮市3件、京都府2件、加古川市・明石市・三木市・高砂市・徳島・兵庫がそれぞれ1件で、兵庫県下を中心に相談者の居所と事業所は近隣地域となっています。
◆相談内容について
今回の相談内容を厚生労働省が定義している「職場のパワーハラスメント」の類型に当てはめたところ、下記のとおりとなりました。
精神的な攻撃・・・・・・・・・・25件
人間関係からの切り離し・・・・・10件
過大な要求・・・・・・・・・・・7件
個の侵害・・・・・・・・・・・・3件
身体的な攻撃・・・・・・・・・・1件
過小な要求・・・・・・・・・・・1件
なお内容の主訴がパワハラの類型に該当しない相談内容としては下記がありました。
過重労働・・・・・・・・・・・・9件
退職強要・・・・・・・・・・・・4件
サービス残業・・・・・・・・・・3件
その他(自死)・・・・・・・・・3件
労働条件の引き下げ・・・・・・・1件
*相談内容がパワハラの行為類型およびその他の項目に複数該当する場合は複数カウント
◆「受容と共感」の姿勢
2016年度の相談内容の特徴として過重労働と自死の相談が目立ちました。過重労働の具体的事象としては慢性的な人手不足による長時間労働、身体の酷使による休職、一人親方の過重労働による休業(生活保護受給中)等の相談が寄せられました。
また、配偶者(夫)が過労死ラインを超える長時間労働をしており倒れないか心配だという相談も寄せられました。自死に関しては、「子の休職に伴う精神疾患は仕事が原因だと思われる」といったものや、「公務外かどうか知りたい」といったものなど、仕事に関係しているのか(業務起因性があるのか否か)労災にあたるのではないだろうかといった相談が寄せられました。
今回の相談の多くはすでに労使の信頼関係が崩れており(または崩れかけており)、労働問題という労使トラブルヘの発展を包含した深刻な内容が目立ちました。今年度もユニオンと共同でホットラインを開設したことで具体的な労働条件の改善であれば各ユニオンにつなげる、会社側が適切な対応しない場合は改めて当センターヘの相談対応とする、兵庫県以外の相談者は他地域のセンターや労働組合に紹介とするなどネットワークを最大限に活用した解決方法を提供することができました。
相談者の多くはとにかく話を聞いてほしい、自身の悩みをどこに相談してよいかわからない、これはパワハラに該当するか?といったご自身の考え方に自信がもてずに判断を第三者に求めたい、相談が多くありました。これら相談内容からも相談対応者としてはまずはじっくり話を聴き寄り添う(受容)、そして今まで大変な職場でよく頑張ってこられてきたとこへの敬意(労いと共感)をベースに各種情報提供を含めた適切なアドバイスを行うことが必要であると感じました。
具体的な解決を望まれる相談については、相談者に選択肢の幅を広げた提案ができるようにすることが今後の課題であると考えます。引き続き、いじめ・パワハラ問題への相談対応を行っていきます。