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< 地震・石綿・マスク支援プロジェクト
地震・石綿・マスク支援プロジェクト
2016 地震・石綿・マスク支援プロジェクトin神戸
2016/01/17
1
月
17
日、神戸市中央区の三宮マルイ前で、「
2016
地震・石綿・マスク支援プロジェクト」を実施しました。今回は、通行される方にプロジェクトのチラシや防じんマスクを約
2,000
枚を配布しました。そして、防じんマスクが正しく装着しているかを調べる機械を使い、フィッティングテストも実施しました。当日は、アスベスト患者と家族の会の尼崎支部と泉南支部からも応援に駆けつけていただき、総勢
45
名で午前中行動を展開しました。
◆ 2016マスク支援プロジェクト
大震災から
21
年目の朝、阪神淡路大震災
1.17
のつどいが行われている三宮東遊園地へ向かう人々が行き交うマルイ前にテントを設営し、マスクプロジェクトを実施しました。通行する人たちにチラシを配布し、アスベスト繊維は髪の毛の約
5
千分の
1
ほどの微細で目には見えないこと、アスベスト粉じんを吸引してから長い潜伏期間を経て中皮腫や肺がんなどの重篤なガンを発症することを知らせました。合わせて、興研・重松製作所・スリーエムヘルスケアの
3
社のご協力を得て、提供していただいた防じんマスク約
2,000
枚を無料配布しました。
一般的にマスクと言えば、風邪の時などに用いられるサージカルマスクを言いますが、これは飛沫を飛ばさないために使用するマスクです。一方の防じんマスクに印字している
N95
は米国労働安全衛生研究所
(NIOSH)
が定めた規格で、
DS2
は日本の厚生労働省が定めた規格です。いずれも
0.3μm
の微粒子を捕集する能力が
95
%以上であることを示し、アスベスト粉じんの吸引を防止するマスクとして有効とされています。
防じんマスクを手に取られた女性は、「こんな厚みのあるマスクは初めて見た」と話されて、早速、装着を試されました。また、建設業の仕事をしている男性は、「このマスクの性能は知っている。友人に渡すマスクも欲しい」と話されました。特に関心を示されたのは家族連れの方でした。子ども用の防じんマスクを差し上げると熱心に説明に耳を傾けていました。防じんマスクにもいくつかの種類があり、顔の小さな女性や子どもでもご自身の顔にフィットすることが重要であることを説明しました。
現在、大震災を教訓に減災という考え方が拡がっています。自然災害を無くすことはできないが、災害による被害を減らすことは可能であるという考え方です。震災アスベスト間題は、事前の対策を行うことにより減災可能な課題です。発生する可能性が高いと言われている東南海・南海地震等の震災に備えるためも、マスクプロジェクトの意義は大きいと言えます。
◆ 21年前の阪神淡路大震災
ちょうど
21
年前(
1995
年)の
1
月
17
日、まだ人々が眠りについている時間である早朝
5
時
46
分、阪神淡路大震災が発生し、突き上げる強い揺れにより甚大な被害が起こりました。
6,400
人以上の死者を出し、神戸市内では
12
万
2
千棟以上もの建築物や構造物が全壊半壊の被害を受けました。ライフラインは寸断され住む家を失い、神戸市内だけでも避難所生活を余儀なくされた人々は、ピーク時には
22
万人にも及びました。
そんな中で、一日も早く復旧復興の声に急がされ、市街地ではいたるところで建築物の解体・撤去作業が急速に行われました。建築物構造物には、安価であり燃えにくく断熱に優れていたことから、吹き付けアスベストやアスベスト含有建材が多く用いられていました。しかし、アスベストの危険性について多くの作業員は知らされておらず、粉じんが舞い上がらないように散水しながら作業することもできずに、マスクも入手できずにいました。
国立環境研究所の寺園淳副センター長は、震災直後の
3
ヵ月間に解体した建物には、飛散しやすい吹き付けアスベストが約
300
トンも含まれていたと推計され、一時的に空気中のアスベスト濃度が急激に高い値を示した場所もあったと指摘しています。既に当時、作業に従事した作業員のうち少なくても
5
人の方が、アスベストが原因である中皮腫を発症し亡くなられました。復旧復興作業においてアスベストを吸い込んだ可能性が高いとされています。
震災時、国連ハビタット親善大使のマリ・クリスティーヌさんたちやボランティアの方々は、被災地の住民に、数十年後にアスベスト疾患が発症するかもしれないことを知らせ、マスクを配布する活動を行っていました。しかし、多くの住民は、目前の生活が最優先であり数十年後に発症するかもしれないアスベストについてまでは理解していませんでした。ガーゼマスクでさえなかなか手に入らず、解体撤去などによって粉じんがもうもうと舞うすぐ傍で生活し通勤や通学を余儀なくされていました。そして、全国から駆け付けてくれたボランティアの方々…もアスベスト粉じんを吸い込んでしまった可能性があります。
◆提案します
地震・石綿・マスク支援プロジェクトは提案します。①いつどこで起きるかもしれない大地震に備え、防じんマスクの備蓄を取り組みましょう。②既存建物に残るアスベストの把握・調査と除去作業を促進しましょう。③アスベストの危険性を知らせる啓発活動を進めましょう。
私たちは、これからも各地で「地震・石綿·マスク支援プロジェクト」の活動を展開していきます。
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◆ 2016マスク支援プロジェクト
大震災から21年目の朝、阪神淡路大震災1.17のつどいが行われている三宮東遊園地へ向かう人々が行き交うマルイ前にテントを設営し、マスクプロジェクトを実施しました。通行する人たちにチラシを配布し、アスベスト繊維は髪の毛の約5千分の1ほどの微細で目には見えないこと、アスベスト粉じんを吸引してから長い潜伏期間を経て中皮腫や肺がんなどの重篤なガンを発症することを知らせました。合わせて、興研・重松製作所・スリーエムヘルスケアの3社のご協力を得て、提供していただいた防じんマスク約2,000枚を無料配布しました。
一般的にマスクと言えば、風邪の時などに用いられるサージカルマスクを言いますが、これは飛沫を飛ばさないために使用するマスクです。一方の防じんマスクに印字しているN95は米国労働安全衛生研究所(NIOSH)が定めた規格で、DS2は日本の厚生労働省が定めた規格です。いずれも0.3μmの微粒子を捕集する能力が95%以上であることを示し、アスベスト粉じんの吸引を防止するマスクとして有効とされています。
防じんマスクを手に取られた女性は、「こんな厚みのあるマスクは初めて見た」と話されて、早速、装着を試されました。また、建設業の仕事をしている男性は、「このマスクの性能は知っている。友人に渡すマスクも欲しい」と話されました。特に関心を示されたのは家族連れの方でした。子ども用の防じんマスクを差し上げると熱心に説明に耳を傾けていました。防じんマスクにもいくつかの種類があり、顔の小さな女性や子どもでもご自身の顔にフィットすることが重要であることを説明しました。
現在、大震災を教訓に減災という考え方が拡がっています。自然災害を無くすことはできないが、災害による被害を減らすことは可能であるという考え方です。震災アスベスト間題は、事前の対策を行うことにより減災可能な課題です。発生する可能性が高いと言われている東南海・南海地震等の震災に備えるためも、マスクプロジェクトの意義は大きいと言えます。
◆ 21年前の阪神淡路大震災
ちょうど21年前(1995年)の1月17日、まだ人々が眠りについている時間である早朝5時46分、阪神淡路大震災が発生し、突き上げる強い揺れにより甚大な被害が起こりました。6,400人以上の死者を出し、神戸市内では12万2千棟以上もの建築物や構造物が全壊半壊の被害を受けました。ライフラインは寸断され住む家を失い、神戸市内だけでも避難所生活を余儀なくされた人々は、ピーク時には22万人にも及びました。
そんな中で、一日も早く復旧復興の声に急がされ、市街地ではいたるところで建築物の解体・撤去作業が急速に行われました。建築物構造物には、安価であり燃えにくく断熱に優れていたことから、吹き付けアスベストやアスベスト含有建材が多く用いられていました。しかし、アスベストの危険性について多くの作業員は知らされておらず、粉じんが舞い上がらないように散水しながら作業することもできずに、マスクも入手できずにいました。
国立環境研究所の寺園淳副センター長は、震災直後の3ヵ月間に解体した建物には、飛散しやすい吹き付けアスベストが約300トンも含まれていたと推計され、一時的に空気中のアスベスト濃度が急激に高い値を示した場所もあったと指摘しています。既に当時、作業に従事した作業員のうち少なくても5人の方が、アスベストが原因である中皮腫を発症し亡くなられました。復旧復興作業においてアスベストを吸い込んだ可能性が高いとされています。
震災時、国連ハビタット親善大使のマリ・クリスティーヌさんたちやボランティアの方々は、被災地の住民に、数十年後にアスベスト疾患が発症するかもしれないことを知らせ、マスクを配布する活動を行っていました。しかし、多くの住民は、目前の生活が最優先であり数十年後に発症するかもしれないアスベストについてまでは理解していませんでした。ガーゼマスクでさえなかなか手に入らず、解体撤去などによって粉じんがもうもうと舞うすぐ傍で生活し通勤や通学を余儀なくされていました。そして、全国から駆け付けてくれたボランティアの方々…もアスベスト粉じんを吸い込んでしまった可能性があります。
◆提案します
地震・石綿・マスク支援プロジェクトは提案します。①いつどこで起きるかもしれない大地震に備え、防じんマスクの備蓄を取り組みましょう。②既存建物に残るアスベストの把握・調査と除去作業を促進しましょう。③アスベストの危険性を知らせる啓発活動を進めましょう。
私たちは、これからも各地で「地震・石綿·マスク支援プロジェクト」の活動を展開していきます。