↓メインコンテンツへジャンプ
NPO法人
ひょうご労働安全衛生センター
働く人の生命と健康を守る
セーフティネットワーク
menu
CLOSE×
トップ
私たちについて
センター概要
機関誌紹介
労災職業病
安全衛生の取り組み
中皮腫・アスベスト疾患・
患者と家族の会
リンク集
私たちについて ▼
センター概要
機関誌紹介
労災職業病・安全衛生の取り組み
中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会
リンク集
労災認定の事例
労災事故・障害補償・審査請求
アスベスト・中皮腫・
肺がん・じん肺
パワハラ・うつ病・精神疾患
過労死・過重労働・脳心臓疾患
腰痛・上肢障害・振動障害
有機溶剤・有害化学物質・
感染症
公務災害
労災・労働相談Q&A
労災認定の事例 ▼
労災事故・障害補償・審査請求
アスベスト・中皮腫・肺がん・じん肺
パワハラ・うつ病・精神疾患
過労死・過重労働・脳心臓疾患
腰痛・上肢障害・振動障害
有機溶剤・有害化学物質・感染症
公務災害
労災・労働相談Q&A
地震・石綿・マスク
支援プロジェクト
入会・お問い合わせ
旧サイト
Facebookページへ
twitterへ
労災・職業病・労働環境など
お気軽にご相談ください
TEL
078-382-2118
相談無料・秘密厳守
月〜金: 9:00-18:00
お問合せフォームも
ご利用いただけます
Facebook
ページへ
twitter
へ
トップ
<
私たちについて
<
労災職業病・安全衛生の取り組み一覧
< 労災職業病・安全衛生の取り組み
労災職業病・安全衛生の取り組み
働くガン患者の就労支援 労働安全セミナーを開催
2015/10/20
9
月
11
日、神戸市勤労会館において、労働安全衛生セミナーを開催した。特定社会保険労務士の渡邊ひろみさんから「働くガン患者の就労支援について」をテーマに講演が行われ、
35
名の方々に参加いただいた。
講演に先立ち、ろっこう医療生活協同組合の看護師の
T
さんから「働くガン患者」としての体験談を語っていただいた。
T
さんは看護師長という責任のある立場であり半年を超える休業であったが、治療前に綿密な仕事の引き継ぎを行い、治療中も職場復帰に向けて現場の職員と連絡を取り合うなど職場の協力を得ていた。円滑に治療に入り無理のない職場復帰を実現するには職場の理解が不可欠であることを述べられた。
また、休職中に健保組合から傷病手当金が支給されたものの、給与の
3
分の
2
の額でしかなく、社会保険料も負担しなければならないため、収入が従前の約半分になってしまうので経済的な負担が大きいことが挙げられた。加えて、これまでの医療保険では入院保障を手厚くしている場合が多いが、手術後は
1
週間から
10
日ほどで退院する場合が多く、何ヵ月も入院することは稀であり、入院保障の期間よりも通院保障の期間が長い保険に加入することが重要であることを語られた。
◇社内での制度・運用・配慮の一体的取り組みが必要
渡邊ひろみさんの講演の部では、まず、ガンは昭和
56
年から日本人の死因の
1
位で、平成
22
年に約
80
万例が新たにガンと診断され、平成
25
年にガンのために年間約
36
万人が亡くなっているが、全てのガンの
5
年生存率は平均で
58.6
%であり、現在ではガンは長く付き合っていく「慢性疾患」となっていることが説明された。
近年では若年・中年層でもガン患者が増えてきているが、病気を抱える労働者の約
92%
が就労継続を希望し、末就労者でも約
70
%が就労を希望している状況が紹介され、治療と仕事の両立に対するニーズが非常に高いことが伺えた。
また、平成
25
年に行われた労働者が治療と仕事を両立する上で必要だと感じる支援に関するアンケートでは、第
1
位が体調や治療の状況に応じた柔軟な勤務形態
(47.8%)
、第
2
位が治療通院目的の休暇・休業制度
(45.2
%)、第
3
位が休暇等の制度が利用しやすい風土の育成となっており、社内での制度・運用・配慮の一体的な取り組みが必要であることを説明された。しかし、現状では正規雇用者の14
%
、非正規雇用者の
25
%が病気に伴い退職しており、正規雇用者の
51
%、非正規雇用者の
44
%しか治療と仕事の両立が出来ておらず、改善が必要であると説明された。
◇一人や家族だけで悩まず、相談を
働くガン患者は、①検査・入院・手術後の後遺症の業務への影密、②手術後の治療スケジュールと業務の調整の難しさ、③経済的負担(治療費の負担、働き続けなければならない経済的な必要性(家計やローンの返済等)、④社内の偏見(普通に働くのは無理、通院のための早退や休業に対する同僚の理解がない)という次の
4
つの困難に直面していることを挙げられた。
これら支援方法について、①及び②については、職場への伝え方・治療計画と制度の確認・職場での人間関係の把握と配慮の引き出し方等についての助言が重要になること、③については、公的制度(年金制度・健康保険・介護保険・雇用保険)、民間制度(生命保険・がん保険・簡易保険・住宅ローン・貯蓄)についての詳細な情報提供、④については、社内の配慮が不可欠であるものの紛争解決援助制度の利用、退職に関する支援が必要となる場合がある旨の説明がなされた。
平成
18
年にガン対策基本法が成立し、現在では平成
28
年度までの
5
年間を対象としたがん対策基本推進計画が策定されている。その中で、重点的に取り組むべき課題として「働く世代や小児へのガン対策の充実」が挙げられており、平成
25
年度から厚生労働省によるがん患者の就労に関する総合支援事業として、全国各地にガン診療連携拠点病院(相談支援センター)が置かれ、仕事と治療の両立の仕方、仕事復帰の時期、事後との復帰に向けた準備、職場への伝え方、関係機関の紹介などについて、就労の専門家である社会保険労務士・産業カウンセラー・キャリアコンサルタントなどに相談できる窓口が設けられていることが紹介された。
また、ハローワークにおいてもガン治療の拠点病院との連携の下で、長期にわたる治療等のために離職を余儀なくされた求職者等に対する個々の希望や治療状況を踏まえた就職支援が実施されていることも紹介された。
最後に、働くガン患者の就労支援においては、①情報の整理、②問題の明確化、③使える制度の確認、④具体的な解決方法の検討、という支援の流れが必要なので、自分自身や家族がガン患者となった場合には、一人や家族だけで悩むのではなく、会社の上司、人事部、産業保険スタッフ、その他の公的機関などに対して相談することが重要であることを述べられた。
※アイコンクリックでデータをご覧ください。
データ1
データ2
データ3
データ4
データ5
データ6
労災・職業病・労働環境など
お気軽にご相談ください
TEL
078-382-2118
相談無料・秘密厳守
月〜金: 9:00-18:00
お問合せフォームも
ご利用いただけます
Facebook
ページへ
twitter
へ
私たちについて
センター概要
機関誌紹介
労災職業病・安全衛生
の取り組み
中皮腫・アスベスト疾患・
患者と家族の会
リンク集
▲
page top
講演に先立ち、ろっこう医療生活協同組合の看護師のTさんから「働くガン患者」としての体験談を語っていただいた。Tさんは看護師長という責任のある立場であり半年を超える休業であったが、治療前に綿密な仕事の引き継ぎを行い、治療中も職場復帰に向けて現場の職員と連絡を取り合うなど職場の協力を得ていた。円滑に治療に入り無理のない職場復帰を実現するには職場の理解が不可欠であることを述べられた。
また、休職中に健保組合から傷病手当金が支給されたものの、給与の3分の2の額でしかなく、社会保険料も負担しなければならないため、収入が従前の約半分になってしまうので経済的な負担が大きいことが挙げられた。加えて、これまでの医療保険では入院保障を手厚くしている場合が多いが、手術後は1週間から10日ほどで退院する場合が多く、何ヵ月も入院することは稀であり、入院保障の期間よりも通院保障の期間が長い保険に加入することが重要であることを語られた。
◇社内での制度・運用・配慮の一体的取り組みが必要
渡邊ひろみさんの講演の部では、まず、ガンは昭和56年から日本人の死因の1位で、平成22年に約80万例が新たにガンと診断され、平成25年にガンのために年間約36万人が亡くなっているが、全てのガンの5年生存率は平均で58.6%であり、現在ではガンは長く付き合っていく「慢性疾患」となっていることが説明された。
近年では若年・中年層でもガン患者が増えてきているが、病気を抱える労働者の約92%が就労継続を希望し、末就労者でも約70%が就労を希望している状況が紹介され、治療と仕事の両立に対するニーズが非常に高いことが伺えた。
また、平成25年に行われた労働者が治療と仕事を両立する上で必要だと感じる支援に関するアンケートでは、第1位が体調や治療の状況に応じた柔軟な勤務形態(47.8%)、第2位が治療通院目的の休暇・休業制度(45.2%)、第3位が休暇等の制度が利用しやすい風土の育成となっており、社内での制度・運用・配慮の一体的な取り組みが必要であることを説明された。しかし、現状では正規雇用者の14%、非正規雇用者の25%が病気に伴い退職しており、正規雇用者の51%、非正規雇用者の44%しか治療と仕事の両立が出来ておらず、改善が必要であると説明された。
◇一人や家族だけで悩まず、相談を
働くガン患者は、①検査・入院・手術後の後遺症の業務への影密、②手術後の治療スケジュールと業務の調整の難しさ、③経済的負担(治療費の負担、働き続けなければならない経済的な必要性(家計やローンの返済等)、④社内の偏見(普通に働くのは無理、通院のための早退や休業に対する同僚の理解がない)という次の4つの困難に直面していることを挙げられた。
これら支援方法について、①及び②については、職場への伝え方・治療計画と制度の確認・職場での人間関係の把握と配慮の引き出し方等についての助言が重要になること、③については、公的制度(年金制度・健康保険・介護保険・雇用保険)、民間制度(生命保険・がん保険・簡易保険・住宅ローン・貯蓄)についての詳細な情報提供、④については、社内の配慮が不可欠であるものの紛争解決援助制度の利用、退職に関する支援が必要となる場合がある旨の説明がなされた。
平成18年にガン対策基本法が成立し、現在では平成28年度までの5年間を対象としたがん対策基本推進計画が策定されている。その中で、重点的に取り組むべき課題として「働く世代や小児へのガン対策の充実」が挙げられており、平成25年度から厚生労働省によるがん患者の就労に関する総合支援事業として、全国各地にガン診療連携拠点病院(相談支援センター)が置かれ、仕事と治療の両立の仕方、仕事復帰の時期、事後との復帰に向けた準備、職場への伝え方、関係機関の紹介などについて、就労の専門家である社会保険労務士・産業カウンセラー・キャリアコンサルタントなどに相談できる窓口が設けられていることが紹介された。
また、ハローワークにおいてもガン治療の拠点病院との連携の下で、長期にわたる治療等のために離職を余儀なくされた求職者等に対する個々の希望や治療状況を踏まえた就職支援が実施されていることも紹介された。
最後に、働くガン患者の就労支援においては、①情報の整理、②問題の明確化、③使える制度の確認、④具体的な解決方法の検討、という支援の流れが必要なので、自分自身や家族がガン患者となった場合には、一人や家族だけで悩むのではなく、会社の上司、人事部、産業保険スタッフ、その他の公的機関などに対して相談することが重要であることを述べられた。